大震災が起こってから3日が経ちますが、死亡者数は増えて行くばかりで原発の状況も一進一退… 大切な家族が行方不明になって悲しんでいる人々の姿を見る度、胸が締め付けられて涙腺が緩みます。どんなに凄まじい津波の映像よりも、被災者の悲しみを目の当たりにするのが私にとって一番つらいです。一日も早く彼らの表情が明るい希望に満ちたものに変わることを祈るばかりです。
遠く離れたフランスからでも自分にできることはないか、と自問する毎日です。個人的に寄付をするのはもちろんのこと、フランス語講師としても何かできることはないか、ボスと他の講師と話し合いました。その結果、被災された生徒さんを対象に数時間のレッスンを無料開放するイベントを今日から始めました。この非常事態にフランス語レッスンなんて悠長な…と思われる方もいるかもしれませんが、こういう時にこそ誰かと話して元気をもらいたい、という方が大勢いらっしゃるそうです。学校として講師として少しでもこのような生徒様の力になれれば幸いです。
震災のニュースは毎日NHKのニュースとフランスのニュースをチェックしています。皆様もお気づきと思いますが、海外のメディア(もちろんフランスも)は日本人の冷静さを非常に評価しています。このような混乱状態でもパニックに陥らず、犯罪に手を染めることもなく救援をじっと待つ被災者たち。余震の不安にもかかわらず仕事に出かけ、普段と変わらぬ生活を送ろうとしている関東圏の人たち。
14日夜のニュースで、あるフランス人がこんなことを言っていました。
「日本人のこの冷静な態度は、儒教の教えに影響を受けていると思われます。
人間が自然の脅威に打ちひしがれたとき、人間を「自然の支配者」と思っている西洋人は大きな怒りを感じますが、
人間は自然に準ずるもの、自然の一部を借りているもの
と捉えている日本人は自然によって大切な物や命を奪われたとしても、自然に対して怒るのではなく、その脅威を受け入れて悲しみ、そして前に進むことができるのです。」
他にもニュースやラジオで日本人を称える表現を数多く耳にしました。団結力がある、指示に従う、賢い、文句を言わない、忍耐力があるetc... こうやって世界中から高く評価されている日本人の一大事だからこそ、多くの国が喜んで救援の手を差し伸べるのだと思います。同じ日本人としてとても嬉しく自分の国を誇りに思います。日本人に生まれて本当によかった、と心から感じる今日この頃です。
世界中が日本を応援しています、頑張れ日本★