2022年4月25日月曜日

霧のサン・マロ (Saint-Malo)

少し前の話ですが、ユーゴを義両親に預けている期間を利用して(?)、夫婦でサン・マロ(Saint-Malo)に一泊旅行してきました。

サン・マロは以前住んでいたレンヌ(Rennes)から北へ1時間ほどの海沿いにある街で、高い壁にぐるっと囲まれた旧市街「アントラ・ミュロ」(Intora-Muros=壁の内側、みたいな意味)が世界的にも知られているブルターニュ有数の観光地です。

レンヌ時代は日帰りで何度も訪れましたが、宿泊したことは一度もなかったのと、かれこれ10年は遠ざかっていたので、久しぶりに行ってみよう♩というノリでした。2日間の天気は晴れ予報、車窓から見える青空と太陽の光、楽しみ〜だったのですが、目的地に近づくにつれだんだん薄暗くなり…

霧です、霧。とりわけ海水が太陽の熱で蒸発することによって生じる濃い霧が押し寄せ、50メートル先も見えない状況に(涙)

港側の防波堤(?)も先端が霧に隠れ、海水すら見えず…

晴れていれば20℃を超える予報だったので薄手のジャケットを着て行った私たち、大失敗。霧のせいで気温がグンと下がり、夕方以降は10℃前後という寒さでけっこうな風も吹きあれました。本当は夜のアントラ・ミュロも散策したかったのですが、あまりの寒さに夕食後はホテルにすぐ戻り、テレビ放映された昔のハリウッド映画を鑑賞するという始末。

翌日の天気予報は太陽マークが出ているから、明日こそ霧よ晴れて…!と祈り迎えた翌朝、霧再び(苦笑)


青空と太陽の光は見え隠れするものの、相変わらず遠くの景色は見えず。

それでも翌日の霧は朝霧だったので、朝に霧が出るとその日は晴れるとよく言うじゃないですか。幸いその通りになりました、ああホッとした…

霧が壁の内側にまで入り込み、雲の中にいるような「ラピュタ気分」を味わえました。ある意味幻想的で貴重な経験になったかも。バンちゃんも珍しい写真がいっぱい撮れたようなので、寒さを除けば結果的に満足の旅でした。

ちなみに「霧」はフランス語でle brouillard(ル・ブルイヤール)ですが、海水が沖合で蒸発して立ち上る霧はla brume de mer(ラ・ブリューム・ドゥ・メール)と言います。日本語でla brumeは「靄(もや)」だそうです、へぇ〜

2022年4月12日火曜日

端っこの美食レストラン"Le Vioben"@Landéda

 もう1ヶ月近く前ですが、ユーゴが修学旅行で不在の間にレストランに行ってきました。バンちゃんが隣町のLandéda(ランデダ)で見つけて気になっていたらしい、

Le Vioben(ル・ヴィオベン)

という名前のレストランです。ランデダは私たちが住んでいるラニリスよりもっと西の海側にあるので、より「端っこ感」が濃いめです(笑)

そんな辺鄙な場所に佇むこのレストラン、シェフが以前星つきのレストランで腕をふるっていたとかで、かなり美食感のあるしっかりしたサービスとお料理でした。

席に着くなり運ばれてきたのはアミューズブーシュ。

記憶がおぼろげですが、真ん中のグリーンピースのムースが美味しかったです。海の近くにあるだけあって、魚介の風味豊かなアミューズブーシュだったと思います。

店内の様子。シックで落ち着く内装です。

ところが写真奥の窓の外をよく見てみてください。うっすらと見えませんか?マウンテンゴリラのオブジェが…!これは何年か前に大好きな料理コンクール番組 Top Chef(トップシェフ)の名物「la guerre des restos(レストラン戦争=48時間で一からレストランとコース料理を創って一位を競うステージ)」に出てきたのと同じゴリラです、たぶん。

前菜のビーツいろいろ&自家製鯛の燻製

パレットみたいに色とりどりで華やかでした♩マリネされた様々なビーツがシャキシャキして美味しかったですが、この日は寒かったのに冷たい前菜を選んでしまった…バンちゃんが食べた温かいソースに浸かったポーチドエッグにすれば良かったかも。

メインは魚にしました、たしかアンコウです。


デザートはBaba au rhum(ババ・オ・ラム)のラム酒抜き笑

ババ・オ・ラムというのは、ブリオッシュのようなケーキにラム酒たっぷりのシロップを染み込ませてあるのですが、こちらはアルコールが苦手な人でも食べやすいようにシロップはノンアルコールです。

写真奥のスポイト?に入っている茶色っぽい液体がラム酒なので、お好みの量をケーキの中に注入してくださいというシステム。お酒が弱い私には助かりました〜。パイナップルのソテーとパッションフルーツのソルベとの相性も良かったです。

食後のミニアルディーズ(小さいお菓子たち)

レモンのマカロン、リンゴのゼリー固め、アイスボックスクッキーだったと思います。食前にアミューズブーシュ、食後にミニアルディーズが運ばれてくると、そのお店は美食レストラン(restaurant gastronomique)なんだなという認識です。

給仕の方のサービスや気遣いも細やかで、バンちゃんが「これだ!」と思う白ワインに出会えるまでいくつか味見させてくれたばかりか、気に入った銘柄の名前をメモして帰りに渡してくれました。なんて優しい…

近所にこんなしっかりした美食レストランがあるとわかって嬉しい驚きです。キッズメニューもあるので(内容は大人と同じで量が少なめ)、次回はユーゴも一緒に♩

2022年3月29日火曜日

紛らわしい体調不良

3週間も空いてしまいました…
というのも体調が悪かったのです、絶妙に。

息子のユーゴがコロナ陽性とわかって2日後くらいに、喉にイガイガを感じて「これはついに私も!」と思い初の簡易テストを試すも、陰性。

じゃあただの風邪かな、一週間もあれば治るかな〜とのんびり構えていたら、そこまで酷くないにもかかわらず「絶妙に不快な」喉の痛みや咳がダラダラと続き、10日、2週間…

こんなに長引くのはさすがにおかしいと思って再度簡易テストを試すも、陰性。絶妙に辛いのにどうして陰性?なんのウイルスにかかった?コロナ陽性のほうがまだ原因がわかってすっきりするのに〜と、1本しか出ないテストの線を恨めしく睨んでしまうほど(T_T)

コロナ陽性のユーゴは関節の痛みと発熱に多少苦しんだものの、丸2日でケロっと治ってしまっただけに、ただの風邪ウイルスに3週間近くもダラダラと苦しめられるなんて理不尽に思えて仕方がないのでした。

マスクや消毒といった感染予防対策をすり抜けられたウイルスというわけだから、よっぽど厄介でしつこい奴をもらってしまったということでしょうか。

ともあれオミクロンに罹ったユーゴと至近距離で接してしまったにもかかわらず、私もバンちゃんも結局ずっと陰性だったので、3回のワクチン摂取は予防の面でも効果があったらしい?今回の苦しみから得た唯一の収穫はそれだったかもしれないですね。

やっと元の体調に戻りつつあるので、この3週間に撮りためた写真を少しずつブログにアップできればなぁと思います。

2022年3月8日火曜日

修学旅行クラスター発生

帰宅後2日目の朝、ユーゴが吐き気を訴えぐったりしていました。ほっぺたが赤く微熱もある模様。はじめは旅の疲れが出たんだな〜ぐらいに思っていました、というのも我が子はフランス⇆日本の長旅など大イベントで興奮し疲れた後によく体調を崩すことがあるからです。

でもその日の夕方、学校から届いたメールに青ざめました。クラス担任をふくむ複数の陽性者が出た、と。ううう嫌な予感がしていたとはいえ、やはり起こってしまったのね、

修学旅行クラスター(T_T)

ユーゴの話だとバス移動以外ではマスクを外していたらしいし、最終日の前夜は宿舎で「la boom(ラ・ブーム)」というフランス人の子供が大好きなダンスパーティがあったみたいだし、誰か一人でもウィルスを持っていたらあっという間に広がっても仕方ない状況ですね。ブームは修学旅行の恒例行事らしいとはいえ、まだコロナ禍なんだから控えてほしかったなぁ…

すぐにでも検査キットでユーゴの状態を確かめないとと思ったものの、ぐったり辛そうな息子に全力で拒否されたので、もう少し回復してからテストをすることにしました。それから待つこと丸1日、吐き気も治って夕方には軽めの食事が取れるまでに回復したので、いざテスト!気になる結果は、、、

陽性反応が出てしまいました(涙)




























うっすらとではあるものの、Tのところにくっきりと2本目の線が浮かび上がりました。ついにフランスの端っこの我が家にもコロナウイルスが侵入したのね、、、できれば収束まで逃げ切りたかったですが、小学生の子供を持つ家庭には無理な願望ですよね。ここまでよく持ちこたえたものです。

というわけで、ユーゴの体調不良は(おそらく)オミクロン株によるものだったので、下記に症状をまとめますと:

・お腹がゆるくなる
・吐き気(結局嘔吐はしませんでした)
・微熱(37.5〜38度が1日程度)
・頭痛
・関節の痛み
・めまい


こんなところでしょうか。鼻水や咳はほぼ無く、味覚を失うこともありませんでした。発熱から2日目の夕方にはかなり回復し熱も下がったので、軽症で済んだということのようで何より。そうこうしているうちに、私は喉と鼻の奥が微かにヒリヒリし始めたので、これはテストしてみなきゃ!と張り切って(?)、実は初めて鼻の奥に検査キットの綿棒を入れてクルクル動かしてみたところ、

くしゃみ大連発!

目撃したバンちゃんとユーゴに爆笑されてしまい、「不快でもきっと我慢できる」と思い込んでいた私は、あまりに無様な自分の反応に愕然としたのでした。PCR検査はすぐ終わるけれどもっと奥まで入れられると聞くし、いつの日か誰かにやってもらう検査の瞬間が今から(恥ずかしくて)心配です…

幸い今回の検査結果は陰性でしたが、3回摂取したワクチンが発症を食い止めてくれるのか否か。今週は自分の体調の変化が大いに気になるところです。

2022年3月5日土曜日

ラスコーの思い出と驚きの事実

4泊5日の修学旅行から息子のユーゴが無事に帰還しました。バスの到着時間、深夜1時(苦笑)まあ遠ーくから戻ってきたのでね、、、仕方なしです。

旅行ではラスコーの壁画見学が一番面白かったようで、売店で思い出の品を買ったんだ♩とドヤ顔で見せられたのが、こちら↓

マグネットでございます。






























お値段7ユーロ(高っ!)。お小遣いの上限が10ユーロだったので、マグネット以外何も買えなかったそう(苦笑)実はユーゴにお金を持たせたのは今回が初めてだったので、彼の人生最初の買い物はこれということになります。記念すべき思い出の品ですね。

ユーゴ曰く、このマグネットを冷蔵庫に貼っておくことで、扉を開け閉めする度にラスコーの洞窟を思い出せるのだそうです。なるほどね、ぼったくられはしたけれど(失言)、場所も取らないし長いこと放置(?)しておけるし、長い目で見ればいいお買い物をしたのかもしれません。

さて、母ちゃんの私はユーゴが修学旅行中、着替えや歯磨きやシャワーなど身の回りのことをちゃんとできていたのかがとても気になっておりました。持ち帰ったスーツケースを開けてみると、案の定脱いだ靴下やパジャマがごちゃ混ぜに詰まっていたのですが、下着やジーンズなどは出発前とほぼ同じところに収まっていて触れられた形跡がないので本人に尋ねたところ、

ジーンズとパンツは一度も替えていない

という驚愕の事実!ジーンズは百歩譲っても、5日間同じパンツってー!そしてもっと驚いたのが、初日の朝ごはんとランチに持たせた食べ物のうち、バナナとサンドイッチを食べきれなかったので、

リュックに仕舞い5日間放置
→家にお持ち帰り

したのです!バナナ真っ黒、、、ジップロックに入れておいたのが幸いでしたが、4泊5日の集団生活を経て、我が子がいかに「気にしない奴」なのか思い知ったのでした (^^;; ひとつ救いがあるとすれば、誰にも迷惑をかけていないことでしょうか笑 いや、でも、せめてバナナとサンドイッチはどこに捨てたらいいかぐらい近くの大人に聞いてほしかった〜とはいえもし

食べきれなかっただけでゴミではない

と思っていたなら「捨てる」という発想にはならないか…我が子とはいえ自分とは違う一人の人間だけに、理解しがたい言動というのはこれからも色々出てくるのでしょう。ちょっと心配もしつつ、楽しみな気持ちの方が(今は)優っているかな。

2022年2月28日月曜日

久しぶりのOFF日とC.Chocolatのスイーツ

今年の2月28日は息子のユーゴにとって待ち遠しい1日でした。初めての修学旅行、しかも5日間!コロナ禍で直前まで決行できるか心配でしたが無事に上からの許可が降り、今朝大型バスに乗って旅立って行きました…

朝4時に!

目的地がボルドーより先の「Périgord ペリゴール地方」ということで、遠いから早朝に出発すべきなのは理解できるけれど、集合時間が3時半って、なんて中途半端な時刻(涙)

ユーゴは無理やり寝かしつつ、私は最後の荷物チェックにバスの中で食べる朝食とランチの用意にいろいろやることがあったので、前夜から寝ずに準備しました。そのためユーゴを送ってから帰宅して就寝したのが4時過ぎ。これはさすがに仕事するのはしんどいと判断し、久しぶりのOFF日とすることに。平日に休みで、しかもユーゴがいないOFF日は何ヶ月ぶりだろう。

昼前に起きたものの家にいてはもったいなさすぎるので、Mお姉さまをランチに誘ってこれまた数ヶ月ぶりにBrestへひとっ走り行ってきました。向かったお店はやっぱり、

Thaï Phuket(タイ・プーケット)



今回は鶏のカシューナッツ炒めにしました。一度揚げてから炒めるという手間、家庭ではとてもできない…甘辛味でおいしゅうございました♩

デザートはお姉さまが「C.Chocolat(セー・ショコラ)」のスイーツをご馳走してくれました。生菓子があるとは知らなかった!


左上から時計回りに、蕎麦のタルト、レモンタルト(Tarte au citron)、パリ・ブレスト、チョコムースのタルト。綺麗で艶やかで、味のほうも期待できそうなビジュアルです。

C.Chocolatはブレストで生まれたショコラティエで、私のブログによく登場する Histoire de chocolatの良きライバル?店です。どちらのチョコがブレストで一番美味しいかという問いには、ブレスト市民で意見がパッカリと分かれますが、両方とも美味しいということで笑

写真にある4つのうち蕎麦のタルト以外を味見しましたが、見た目の期待を裏切らない繊細かつ濃厚なお味でした♩ショコラティエのスイーツだけあり、特にチョコレートムースがカカオの風味豊かで美味しかったです。レモンタルトのクリームは酸味控えめでまろやか、パリ・ブレストのプラリネクリームは滑らかで、中に潜んでいるプラリネペーストが香ばしくほんのりした苦味もあって気に入りました(o^^o)

素敵な和食器に移し替えてもらうとより一層美味しそうに見えますね〜

この後は一人で街ブラし、気になるお店に気ままに入って試着したり買い物したり。時間を気にせず飽きるまで居られるのはなんと気分の良いことか!ユーゴが中学生になったら学校の送り迎えは不要になるので、あと1年半の辛抱です。

そういえば修学旅行、事故やケガ無く、クラスターも発生せず、楽しい思い出をたくさん作って無事に帰って来れますように。

2022年2月14日月曜日

青いパン屋のバレンタインデニッシュ




















2月14日、バレンタインデー当日。

近所の「青いパン屋」ことLa Maison du boulanger(パン職人の家)にお昼のパンを買いに行ったバンちゃんが持ち帰ってきた、ハート型のデニッシュ。中にはフランボワーズのコンポートがたっぷり。

可愛らしいけど酸味が強そう、、、と思っていたのですが、口に運ぶとあらびっくり。予想以上にまろやかで優しい酸味。それもそのはず、コンポートの下に潜んでいたカスタードクリームが良い仕事をしていました♩デニッシュ生地は安定の香ばしさです。

一人一個は多いよね〜なんて言いながらひとつのハートを真っ二つにして(縁起悪っ!)半分ずつ食べたのですが、あまりの美味しさと食べやすさで速攻二つめも胃袋に収まったのでした笑 最初から一個ずつ食べたらよかったのにね、まあ半分ずつのほうが食べやすかったということで。

年中売ってくれたらいいのに〜と思うほどの美味しさでした(o^^o)