フランス在住の日仏家庭がよく行っている、6月末に里帰りして7月に我が子を日本の小学校に体験入学させるというもの。フランスは7月の頭から夏休みに入るのに対し、日本では7月20日前後に一学期が終了するので、その「3週間の差」をうまく子供の日本語教育に活用するわけなんですね。
今回の帰省はバッチリそれができそうな日程なので、前から気になってはいたものの、今年は無理かなと諦めていました。というのも、日本人の親が住民票を入れていないとダメとか、受け入れ先の自治体が大きくなればなるほど手続きが面倒とか、人づてに聞いた話を鵜呑みにして、勝手に消極的だったのです。
でも過去にこの経験をご自身のお子さんにさせたことがある友人のMさんに背中を押してもらい、ダメ元で熊本市の教育委員会に問い合わせてみました。たぶんこれが窓口だろうというメールアドレスを探し当てるだけでも一苦労。で、メールを送ったのがある日の夜遅く。返事は気長に待つつもりでした。来年に向けて情報収集できればいいやぐらいに。
そうしたら翌朝、もう返事が来たのです!なんというスピーディな対応…フランスの行政機関のタラーっとした仕事ぶりに慣れ過ぎていたせいか、返信の早さにかえってビクビクしてしまうほどです(^^;; いただいた回答はざっくりこんな感じでした:
・熊本市は海外在住の子供を最大1ヶ月ほど体験入学させることができる。
・地域ごとに受け入れ可能な学校が決まっている(らしい)。
・学校への問い合わせと手続きは「帰熊後」(きゆうご=熊本に帰った後、という意味)に学校へ直接出向いて入学手続きを行う。
・提出書類は特に無く、手続きの際に必要な印鑑のみ持参すること。
・教科書や給食は実費負担となる。
うーん、想像していたよりずっとシンプル!熊本市は今や政令指定都市なので、一応「大都市」の分類に入るのではないかという考えから煩雑な手続きを予想していたけれど、蓋を開けてみれば全然そうではなかったのですね。やっぱり人から聞いた別の 自治体のケースが一般的だなんて思い込んだらダメダメ、直接問い合わせてみないとね。
とはいえ「帰熊後」に小学校を突撃訪問するのも相手先に失礼な気がするし、こちらも事前に色々な情報を入手したいので、母にお願いして受け入れ先に指定された小学校に問い合わせの電話を入れてもらいました。場所は両親の家から500mほどのところにある、熊本大学に近い公立の小学校です。
すると、ご丁寧にも教頭先生が窓口になってくださり、母は今日、小学校に出向いて教頭先生と面談したそうです!なんとまあ、しっかり対応していただいて…嬉しいやら申し訳ないやら。ダメ元で最初に送ったメールからわずか1週間でこの展開、やっぱり日本の公共サービスってクオリティ高いわー!少しは見習ってください、フランス、本当に。
さて、ユーゴの小学校1年生体験入学@日本、1ヶ月はさすがに体力的にもきついので、2週間でお願いする予定です。降って湧いたようなこの話、まったく準備ができていなかったので、行き当たりばったりの保護者はにわかに慌てふためいております(苦笑)
特にここ数ヶ月サボっていた日本語学習…やばい、あと4週間でなんとかしなければ。ひらがなの「読み」はできるユーゴですが、「書き」はまだまだ。カタカナにいたってはほぼ無知なので、授業についていけるのだろうかと不安でいっぱい。
慌てて引っ張り出してきた日本語学習ツールたち。
100 均で買ったひらがな&カタカナ練習帳、去年の誕生日に熊本のじいじが奮発して買ってくれたニンテンドー2DSと日本語学習ソフト(ドラえもん&アンパンマン)などなど。特に後者は宝の持ち腐れもいいところな時期があったので、ここ一週間でやっと毎日電源を入れるようになりホッと胸をなで下ろしております。ゲーム感覚で読み書きを覚えることができるのは非常にありがたい♩
でもユーゴ一人ではなかなか本腰を入れて取り組んでくれないので、毎日少しでも時間を見つけて一緒に練習しなければ。せめて自分の名前ぐらいは手本を見ずに書けるようになってもらわないとね。帰熊後(←ちょっと気に入っている)から入学までの1週間は仕事もないのでみっちりユーゴの特訓に付き合う予定です。
肝心の本人は最初「バカンスなのに学校行きたくないー!」と嫌がっていましたが、バンちゃんや家族友人などに情報を流して外堀を埋め、周りから「日本の小学校に行くの?いいねー楽しそうだねー!」と盛り上げる作戦。いろんな人に「いいね、いいね♩」と言われるとまんざらでもないみたいで、今ではだいぶ行く気になっています。笑
同じ歳の日本人のお友達がたくさんできて、2週間楽しんでくれるといいなぁ。特に女の子に声をかけられるとテンションが上がってすぐに打ち解けられると思うので、クラスに積極的な子がいてくれることを祈ります(o^^o)