2019年5月22日水曜日

高齢者の運転@フランス

先日池袋で起こった痛ましい事故を受け、高齢者の運転や免許更新について様々な議論がなされていますが、フランスではどうだろうと思ってバンちゃんに聞いてみました。

するとまあ、私自身フランスの免許を持っているのでわかっていたことではありますが、フランスには運転免許証の「更新」という制度がなく、一度取得したら一生モノです。高齢者に対して免許返納を促すような行政の取り組みなども聞いたことがありません。

そういった措置を取らないのは、日本よりもフランスの高齢者のほうが丈夫で頭もしっかりしているから?なんてはずはなく、こちらでも危なっかしい運転をしているご高齢の方をけっこう見かけます。

特徴としては異様に速度が遅かったり、交差点やロータリー(ラウンドアバウト)手前での減速が著しかったり、右折左折にキレがないといった「遅さ」が目立つので、かえって大きな事故には繋がりにくいかもしれません。

あと、ロータリー内での動きがアヤフヤな車は、だいたい高齢ドライバーだなと察しがつきます。というのも、70歳オーバーの方はロータリーが普及する前に免許を取得したと聞いたことがあるので、ロータリーにまつわる運転規則をよく知らない方が多いのだとか。

たしかに、直進するのに左のウィンカーを出したり、入ってすぐロータリーを出るのに内側を走行したり、延々と外側を走っていたり 、ど真ん中だったり…様々に「我流」で運転している高齢者が多いように見受けられます。

それでも日本のメディアで目にするような、驚愕の危険運転に遭遇したことは今までなかったのですが、今朝ついに近所のロータリーで見てしまいました。右向きに侵入し、反時計回りするはずのロータリーに、

・左向きで侵入し、90度(4分の1)時計回りに逆走
・ひとつ目の出口を左向きに出て、反対車線を逆走

という目を疑うような運転で走り去っていった高齢ドライバーによる一台の車…ひぇー。幸い近くに他の走行車や歩行者はいませんでしたが、ロータリー内を逆走する車なんぞ初めて見ました。こんな危ない運転をする車に運悪く遭遇したらと思うと、恐ろしや。

今住んでいるのは田舎町でご高齢の住民が多いため、人口密度が低いといえど運転にはより一層気をつけようと思ったのでした。といっても私自身高齢ドライバーのことをとやかく言える立場ではないのですが…今の年齢からだいぶポーッとしているので、70歳過ぎの運転はかなり危ない気がします(- -;;

70歳になってもまだフランスに住んでいるかどうかは不明ですが、もしそうだとしたら、運転免許の自主返納を申し出ようかしら。でもフランスにまだその制度が無かったら、役所の人に変な顔されるかもしれませんね(苦笑)

とにかく今のうちから安全運転を心がけようと気が引き締まる今日この頃です。車はとても便利な移動手段ですが、一歩使い方を間違えば凶器にもなるという現実を念頭に置いておかないと。今年のはじめに65歳になった我が父と、今度この件についてじっくり話してみようと思います。

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