早いもので、フランスの学校は7月3日で今年度が終わります。夏休みの短縮を決定した日本と違い、何があろうと夏のバカンスは死守のフランスです笑
コロナ禍で3ヶ月近くまともに授業ができなかったとはいえ、年度末はがっつり新しいことを学習するより、例年通りゆるーい復習やレクリエーション的なものが行われているようです。先日は校庭でフラッシュモブをやったとか?
さてそんなゆるーい年度末、ユーゴの小学校では外国語にふれあう週間らしきものがありまして、日本人の私にも依頼が来ます。2年前に初めてお手伝いした時同様、絵本を日本語に訳してアルファベットの読み仮名を添え、さらに音読したものをボイスメモに録音し、担当の先生に翻訳と音声ファイルを提出するというもの。
※2年前のボランティアについてはこちらをクリック。
今年の絵本は"Ours brun, ours brun, dis-moi ce que tu vois ?"
(茶色のクマさん、なにが見える?)
今年はコロナ禍のこともあり、2年前のように学校に出向いて絵本の読み上げを行ってくださいとは頼まれませんでした。ホッと胸をなでおろした反面、誰がどうやって子供たちに紹介するんだろうと思っていたら、なんと、
ユーゴが担当したらしいのです!
えええ、ユーゴが、人前で、日本語について解説!?!?去年の夏、日本の小学校に通って以来、ぱったり日本語の勉強をサボっていて平仮名もだいぶ忘れたはずなのに…
ところが先生の話によると、音声ファイル(私の声)から聞こえてきた単語の意味を解説し、自分の名前を平仮名で「ゆうご」とホワイトボードに書き、さらには
「こ」(ko)と「ご」(go)の違い
まで説明したというのだからびっくり仰天。幼稚園の1年目は、最初の半年間ひとことも口をきかずに先生たちを困らせていたのに…4年足らずで心身ともに大きく成長したのね、としみじみ。さらにはつい先日、晩ごはんの最中に突然、
「ママ、日本語のことば10個ぐらいのリストを作って。クラスで僕が教えることになったから。横にはフランス語の意味も書いてね。」
という指示が。は?何をいきなり。だいたいそんなもんは自分で作らんかーいと思いつつ、学校で使えそうな単語や挨拶を15
個ぐらい平仮名で紙に書いて渡しました。するとさっそく翌日に披露する機会があったらしく、
「みんな小さい【っ】の発音に苦戦してた」(例)がっこう)だの、
「平仮名の書き方を教えてあげた」だの、
「漢字についても話した」だの、
すまし顔で言うものだから、頭の中はもう「?」だらけ。普段ほとんど日本語で話してくれないばかりか平仮名の読み書きもしないのに、教えたってどういうこと?
でも「人に教えることは良い勉強になる」のは確かで、オンラインフランス語学校の日本人講師の中にも「教えることで自分のフランス語もさらに上達する」と話していた人がいたのを思い出しました。
かく言う私も、今は講師管理やサポートの仕事に忙殺される毎日ですが、月に2回だけ生徒さんにグループレッスンを開講させてもらうことで、フランス語を教え学ぶことの面白さを再確認し、良い刺激をもらっています。
ユーゴもたぶん、学校の先生やお友達に「披露する場、教える機会」を得ることで、もっと日本語が上手になりたいと思うタイプの人間なのかもしれません。現にこの日以来、家での日本語発言が心なしか増えているような?
教えることは、学ぶこと。
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