2020年3月9日月曜日

コロナウィルスの影響@フランスの端っこ

世界中で感染者が増加している新型コロナウィルス。フランスも然りで、ブルターニュ地方でも南部でクラスターが発生したとか、Brestでも感染者が出たとか。

閉ざされた狭い空間での接触や飛沫によって感染するケースが多いと認識しているので、人口密度が低く風通しがバツグンに良い(=風が強い)ブルターニュの端っこは、今のところはそんなに心配することもないのかなと思っています。休校にもなっていないし。

それでも町の中の様子はちょっと気になったので、薬局とスーパーへの買い物がてら「不足している」と話題になっている商品を見てみました。まず薬局に入ろうとすると自動ドアに貼り紙がしてあり、

Nous n'avons plus de masque ni de gel hydro-alcoolique.
(マスクも消毒ジェルもありません。)

※画像はイメージです。

そうなんだ…でも薬局の人も、訪れる人も、町やスーパーで見かける人も、誰一人としてマスクつけていないけど(^^;;あ、私もふくめ。まあ予防用につけるのではなく、体調を崩して咳が出たら「周りにうつさない用」に確保したのでしょうか。

薬局を出た後はスーパーに行き、フランスで買占めが噂されているパスタ売り場を覗いてみましたが、ちゃんと並んでいました。どうやらこの現象はパリとその周辺だけで起こっているらしいです(苦笑)でも消毒ジェルはスーパーにもありませんでしたね …

その後、野菜売り場にいた時のこと。知り合い同士と思われるマダム二人が出くわしたのですが、いつもなら"Bonjour !"と同じタイミングで「ビズ」(bise=頬をくっつける挨拶)をするところ、

Pas de bise hein, en ce moment.
(ビズはしないでおきましょうね、こんな時期だし。)

と言い合っていました。おお、予防に気をつけているのね。フランスではビズや握手という「直に触れあう挨拶」で感染症が一気に広がるので、今の時期はお互いに自覚症状がなくてもフランス流挨拶は控えた方が良さそうです。私も気をつけよう。

最後に、ヨーロッパではアジア人に「コロナ」と罵声を浴びせたりする差別が(残念ながら)起こっており、私にも家族や友人から心配の声をいただきました。でも幸い、町で唯一(?)のアジア人と思われる私は、たぶん町の人たちから「住民」と認識されているので、何か言われることも怪しい目で見られることも今のところはありません。パリや他の大きな町に行って「アジア人観光客」とみなされたら、差別を受けるリスクもあるのかもしれないけどね。

ちなみに、目下ニュースなどでよく耳にする「クラスター」を表すフランス語は

foyer(フォワイエ)

という、ふだんは「家庭、世帯」などを意味する男性名詞です。コロナウィルスのfoyerに巻き込まれないよう、家というfoyerでじっとしておいたほうが良さそうですね…

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