2019年9月14日土曜日

3週間お仕事2019@Brest①

今年も3週間通訳@Brest Métropoleのお仕事がスタートしまして、最初の1週間を無事に「倒れることなく」乗り切りました…というのも初日の月曜に冷たい雨に打たれまして、まんまと風邪をひいてしまったのです(T_T)

週の後半、水木金は外での視察が多くしかも長丁場。声枯れで話せなくなってしまうのではないか、熱が出てぶっ倒れるのではないかと不安でしたが、なんとかティッシュで鼻をかみかみ持ちこたえました。

さて、今回横須賀市からいらっしゃったMさんは水道局で飲み水の水質検査と管理を行っている方。Brest視察のメインテーマは「水道事業」ということで、Brest Métoropole(ブレストメトロポール=ブレスト市とその周辺7つの町から成る自治体連合)が行っている取り組みを3週間にわたって視察されます。

第1週目から積極的に「現場」を見て回りました。遊泳区域のビーチに流れ込む雨水の汚染度を調べにマンホールを開けたり…

ビーチから100mほど離れたところから排出される雨水の渦を確認したり…

毎年6月半ば〜9月半ばの3ヶ月間は遊泳期間ということで、遊泳区すべての水質を「毎日」検査し、汚染物質が基準値を超えた場合は「遊泳禁止」となります。

河川の水を浄化して飲み水を作っているブレストメトロポール。農業と畜産がさかんなブルターニュだけに、河川の汚染を防ぐためにも彼らの理解と協力は必要不可欠です。というわけで、農家の視察にも行ってきました。
生後わずか2日目の赤ちゃん牛。右側にはお母さん牛が警戒心たっぷりにこちらを睨んでいました、ごめんね〜

こちらは私たちの長靴に興味津々の牡牛くん。フランス人は雌牛しか食べないそうで、脂身が少ない牡牛の肉は国外に輸出されるのだとか。

食肉牛を育てている農家のSさんにお話をうかがいました。環境保全に配慮した生産活動を行うと、EUから追加の助成金が出るのだそうです。

外での視察が一日中という日もあるので、ランチは家から持ち寄りだったり外でピクニックだったり。
この日は案内してくれたチームが全員集まって、ダム湖のほとりでわいわいピクニックでした。焼きたてのバゲットが6本(9人で全部食べました!)、パテにリエットにチーズ数種類、メロンにトマトにラディッシュ、ポテチやおつまみスナックなどなど。飲み物は昼からシードルで笑

ザ・フランスのピクニックという内容で、Mさんには新鮮な驚きだったことでしょう。興味津々でチーズもパテ類もぜんぶ味見し、楽しまれたみたいで何より♩デザートはこの日が誕生日だというGさん(55歳男性)の手作り、(お庭の)リンゴタルトでした。

浄水場に流れ込む小川の様子も視察に行きました。
水の中に見えるのは藻や水草です。ブルターニュの河川には農場から雨をつたって流れ込んでくる窒素や硝酸塩が多く含まれており、それらが水中植物のエサになるのでたくさん成長するわけなんですね。

第1週のメイン(のひとつ)は浄水場見学!こちらのプールで川の水から砂などの不純物を沈殿させて取り除きます。

こちらでは水中に残った不純物同士を付着させるために石灰を入れます。するとこんな風に鮮やかな水色になります。

浄水場では安全ヘルメットをかぶっての視察でした。ヘルメット初体験だったので軽くテンションが上がり、記念に写真を撮ってもらいました。笑

私たちの生活に欠かせない水、その品質はなんといっても人間活動が排出するあらゆるものに影響されます。住民、企業、農家、一人一人の配慮と協力が不可欠なのだとあらためて気づかされる毎日です。うーん勉強になるわ…

水道事業、まったくの専門外かつ「理系分野」なので、文系の私には理解も通訳も大変です(- -;;化学物質や微生物のフランス語がなかなかややこしくて覚えられませんが、幸い英語と似ているので、日本語に訳そうとする前からMさんが察してくださるのはありがたい(苦笑)元素記号は世界共通なので、筆談も役に立っております。

毎年のことですが、回を追うごとに通訳もスムーズになってくる(はずな)ので、Mさんのお役に立てるよう残りの2週間も頑張ります。まずはこの鼻声を治さねば…

0 件のコメント: