2020年7月31日金曜日

書くことがない、ことを書く

夏のバカンス時期も早いもので折り返し地点です。

コロナ第一波の時は感染者数が少なく医療体制にも余裕があったフランスの端っこですが、7月以降は国内外からたくさんの人がバカンスを過ごしに来ている関係で、感染第二 波の今、実効再生産数はなんとフランス一位(T_T)

ロックダウンが再度発令されているわけではないので、マスクをちゃんとつけていれば外出は問題なくできるのですが(今のところ)、やっぱりこの状況だと「不要不急」のお出かけはしないほうがいい気がして引きこもりがちです。

夏のソルド(soldes)でBrest
→ネット参戦できるので不要不急。

伸び放題の髪を切りに美容室
→結べば目立たないので不要不急。

レストランで外食
→今は感染リスクが高そうなので不要不急。

という具合に不要不急を避けてひっそり暮らしているわけですが、こうやって書き出してみると不要不急なことって「楽しいこと」や「ウキウキすること」が多いよね…そんな毎日なので、正直、

ブログに書くことがないのです(苦笑)
フランス語でも言っちゃいます、

Je n'ai rien à poster sur mon blog !!

それでもつい半月ほどまではあれこれ思いついて更新していたのですが、最近は何も浮かんでこなくて。3月から続くモノトーンな「籠城→自主籠城」生活にいい加減嫌気がさしているのかもしれません。かといってそこらの若者のように反動ではっちゃけたいわけでもないので、平日はただ黙々と働いています。

気分を変えるにはとにかく、ふだん生活している「家」を出て数日間でも「非日常」に身を置く必要があるので、あと一週間後に取ることにした一週間の夏休みが待ち遠しい今日この頃。義両親の家@Loctudyを拠点とし、近場で穴場の絶景スポットを探して巡りたいと思います。Go To 自然で、三密は避ける方向で笑

まずは海を眺めてぼーっとしたい…


あと一週間、がんばります。

2020年7月22日水曜日

鰻にまつわるフランス語

7月は「土用の丑の日」があるので、とりわけ鰻の蒲焼きが恋しくなります。今月のグループレッスンでは、自己紹介の時に鰻への想いを吐露しました笑

そうしたら生徒さんたちからの食いつきが良く、それぞれ自己紹介の時に「義両親が毎年浜名湖の鰻を送ってくれる(羨ましい!)」など鰻にまつわる話をしてくださいました。中でもある生徒さんが話題にあげてくれた「anguille(鰻)」という名詞が入ったフランス語の表現が面白かったので、備忘録として紹介します。それは…

Il y a anguille sous roche.

直訳すると「岩の下に鰻がいる」という意味で、名詞の anguille と roche に冠詞がついていないのがポイント。(大学で限定詞の研究をした身にとって、冠詞の有無は非常に気になってしまうのです。)

さてこの表現、「何か裏がある」「怪しい」といった意味で使われます。バンちゃんにどういうシチュエーションで使うか聞いてみたら、

例① 昨日まで冷たかった上司が急に部下たちに優しい。
→ Il y a anguille sous roche.

例② 7月22日現在、岩手県の新型コロナ感染者数がいまだにゼロ!
→いえいえ、県民の感染予防対策がしっかりしているからこそであって、 Il y a anguille sous roche.ではないのでしょう!

こんな風に、「何か裏があるでしょ〜」と言いたくなる場面は日常生活でけっこうありそうなので、鰻好きとしても積極的に使っていこうと思います笑

Il y a anguille sous roche.


鰻の写真を引っ張り出してきました。最後に食べたのはもう1年近く前@羽田空港。はじめての「ひつまぶし」、3通りの食べ方が味わえておいしかったなぁ…

過去記事はこちらより。

2020年7月19日日曜日

近所のおすすめ散歩道①

前回の記事で、家の近所にも景色の良いハイキングコースがたくさんあることにふれたので、今回は今日歩いたコースを写真とともに紹介しようと思います♩

Tréglonou(トレグロヌー)からSaint-Pabu(サン・パビュ)まで、2つの村を結ぶコースです。入江沿いの道は木々で覆われていて涼しく歩きやすいのが魅力。


木々の間から海や対岸の港が見えます。


視線を上げると、優しい木漏れ日に癒されます。


仲良く泳いでいるつがいの白鳥さんがいました。


小川には爽やかな色のトンボさんもいました。


林を抜けると広い野原やトウモロコシ畑の横を通ります。


見事な紫陽花が連なっている道も通ります。


Saint-Pabuのビーチに到着。


5㎞ほどの道のりですが、ふだん運動不足なので、特に坂道を上った後は息が切れてしまいました(^^;; 今年の夏はあまり遠くへ行くことはなさそうなので、こういう景色の良い散歩道の発掘&運動不足解消を楽しもうかなと思います。

最近のニュースで、なんとフランスでは我がブルターニュ地方が最もコロナウイルスの実効再生産数が高いと聞いたときはヒヤッとしましたが、こういうコアな散歩道にはほとんど人がいません笑

いろんな意味で、今年の夏休みはフランスの端っこいるのが安心なのかも…

2020年7月14日火曜日

怪しいお散歩ルック

7月も半ばになり、フランスの端っこは日に日に夏のバカンス色が強くなってきております。県外ナンバーの車が増え、青いパン屋に並ぶ行列がお店の外にまで伸び、ふだんは余裕で停められる海沿いの駐車場が満車に…

私たちはどこにも動いていないのに、周りはこの変化。毎年夏になると、自分たちはパリジャンにとってのいわゆる「避暑地」に暮らしているんだなと実感します。とはいえこちらは南仏のような混雑ぶりではないので、"vacanciers"(ヴァカンスィエ=バカンスを過ごしに来る人たち)が押し寄せて迷惑だ、なんてことは今のところまったくないです。

悲しいかな、今年の夏はコロナ禍で日本に帰れなくなり、フランス国内で遠出なんぞ考えていましたが、感染者数がまた増加傾向にあるためどうも踏み出す勇気が出ません。じゃあブルターニュ圏内?いや、フィニステール県内?いやいや、わざわざ遠くに行かなくても、家の近くをちょっと探すだけでバカンス気分を味わえるスポットはいろいろあるじゃない?と行動範囲を狭めつつ自分を慰めている今日この頃。

現に、数ヶ月前から腰の筋肉を鍛えるためにウォーキングに勤しんでいるバンちゃんは、近所のハイキングコースをいろいろ探して眺めの良いコースを続々と発掘しております。つい先日も2箇所案内してくれて、写真に収めたい景色にたくさん出会えました!…が、スマホを持って行かなかったので思い出を持ち帰れず、残念。次回は必ず。

代わりにと言ってはなんですが、ユーゴのお散歩ルックをご覧にいれましょう笑

ちびっこスパイさながらの怪しさです、夏なのに厚着だし。サングラスはパパの強い要望で必須アイテム。目の色が薄い西洋人は太陽の光に弱いため、大人も子供もサングラスの装着率が高いです。直射日光は目に毒なのだそう。左様でございますか…

上に着ているブルゾンですが、袖はコットン素材なので見た目より涼しいです。胴の部分には星の刺繍が施してあり、左袖には星条旗(アメリカーン♩)。かれこれ3年前、東京ディズニーランドのウエスタンショップで一目惚れ購入し、当時はぶっかぶかだったのですが、ようやくまともに着られるまでに成長しました。

今年の10月で8歳を迎えるユーゴ、月日の流れは早いものです。そして私はついに…

2020年7月9日木曜日

噂のあのマスク

数ヶ月ぶりに、日本から小包が届きました!母上さま、いつも感謝しております(o^^o)

頼んでおいたものの他に、不織布マスク、布マスク、あれこれ送ってくれたのですが、こっそり紛れ込んでいたのは、あの噂の…

アベノマスク!

まさか実物を手にする日が来るとは。パッと見ただけで評判通りに小さいとわかります。想像していたより実物のほうがもっと小さいかも?

フランスの薬局で買ったマスクと比べてみましたが、アベノマスクは明らかに横幅が短いし、折り目がないので鼻から顎までをカバーできないもよう。


小さいのでユーゴにちょうど良いかもと思った母が「親切で」(?)送ってくれたらしいのですが、手に取ってみるとかなり分厚いので、子供にはちょっと息苦しそうです。

さて、どうしましょうアベノマスク。2枚あるので、試しに1枚洗ってみようかな。どれくらい縮むのか気になるし、って使うためではなくて?笑

2020年7月7日火曜日

思い出の、黒と赤のSL

7月3日から4日にかけて九州南部に降った記録的な大雨は、父の実家がある人吉球磨地方を流れる一級河川の球磨川(くまがわ)を氾濫させ、人吉市の広範囲が泥水にのまれてしまいました。

幸い父の実家はもっと内陸の川から離れた町にあるので浸水被害は免れましたが、人吉市は子どもの頃から幾度となく、お盆やお正月休みを過ごしに行って慣れ親しんでいる場所です。フランスに移住した後も、日本帰省の度にバンちゃんやユーゴを連れて訪れたことがあります。

特にユーゴが喜んだのは、4年前の2016年4月(熊本地震の3日前!)に見に行った、人吉駅のSL機関車です。ばりばりの現役です!


駅のすぐ近くには「mozocaステーション868」という小さなミュージアムがあるのですが、そこにある可愛らしい赤いミニSLもユーゴはいたく気に入りました。

「MOZOCA」というのは、球磨地方の方言で「小さい、かわいい」という意味です。父方の祖母がよく、赤ちゃんや動物を見ながら嬉しそうに「もぞか〜♡」と言っていたのを思い出します。

ミュージアムの中はとてもおしゃれで、鉄道模型の展示や木のボールプールもあり、ちびっこにはたまらない空間となっております。


さて先ほどの赤いミニSL は人が乗れるのですが、ミュージアムの中を出発して建物の外へ出て、黒いSLが走る線路と平行に敷いてあるレールを進みます。


そのため、運が良ければこの赤いミニSLに乗って、人吉駅を出発する黒いSLと「並走」することができるのです!訪れた日はなんとそのチャンスを得たので、ユーゴと2人で赤SLにまたがり、煙をもくもく吐きながら進む黒SLを愛でつつ一緒に走ることができました。ああ、なんて良い思い出…


そんな「勇ましい黒」と「もぞらしい赤」のSLが、当分のあいだ一緒に走ることができないなんて。黒は浸水を免れたらしいですが、赤は建物の1階にあるので、おそらく濁流に飲み込まれてしまったと思います。地元の人たちのショックと悲しみを思うと言葉になりません。

今後もまだ大雨に警戒しなければならないようなので、一日も早い復興を…などと願うことすら時期尚早ですが、どうかこれ以上被害が拡大しませんよう。遠いフランスの端っこから祈ることしかできませんが、亡くなられた方や被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。

2020年7月6日月曜日

4ヶ月ぶりのタイプーケット@Brest

飲食店の再開許可が出て1か月、レストランやバー由来の感染は今のところ耳にしていないので、そろそろいいかな…海老のパッタイが恋しいし…というわけで、Mお姉さまをお誘いして4ヶ月ぶりにBrestのアジアレストラン「タイプーケット(Thaï Phuket)」へ!

入店前から感染対策の様子がうかがえました。狭い歩道にテラス席を出したり、


入り口には消毒ジェルと除菌シートを置いていたり。見かけると消毒しておこうという気になるので、こういうお店側の配慮はありがたいですね。


広い店内は明らかにテーブル席の数が減って、各席1m以上の間隔が取ってありました。オーナーの女性や何人かの店員さんとは顔見知りなので少し話したのですが、政府による基準をきちんと守らなければいけないので、大変みたいです。「パッタイが恋しかったよ〜、また来れて嬉しいよ〜」と言ったら、マスクの下から顔を綻ばせてくれました♩

お姉さまと一緒にメニューを吟味したうえで、4ヶ月ぶりのタイプーケットでチョイスした前菜はこちら、

パパイヤのサラダ蟹の塩漬け和え、ネムや海老の揚げ餃子などの盛り合わせ。パパイヤのサラダは前から気になっていたのですが、サラダに使われる熟れていないものは甘みがなくシャキシャキで、大根みたい!

コクのあるドレッシングが独特で美味しいと思いつつ黒い欠片を口に運んだら「固っ!」きくらげかと思いきや甲羅のようなもので、口に含むと磯の香りと塩気がじわっと広がります。どうやら小ぶりの蟹の塩漬けを殻ごと砕いたものが混ぜ込んであるらしく、本場の珍味なんでしょうかね。もちろん甲羅は食べませんでしたけど、珍しい経験をさせてもらいました♩

そして悩んだすえに選んだメインは、パッタイじゃないです苦笑 他のものを試してみたくなってしまって…

揚げ鷄とカシューナッツの甘酢和えに、いろいろ野菜の炒め物。揚げもののおかずは家でなかなか作らないだけに、美味しさもひとしおでした。そして野菜炒めに入っている具材
の種類が多いこと!人参、玉ねぎ、ズッキーニ、セロリ、ヤングコーン、ブロッコリー、きくらげetc。高温の中華鍋で一気に炒めたからこそ出る抜群のシャキシャキ感とごま油の香ばしい風味がたまらない一品でした。野菜たっぷりでヘルシーなのも◎

写真だと伝わりにくいかもしれませんが、一皿の量はなかなかのボリュームです。4人でシェアしてもちょうどいいぐらいの量を、日本女子2人でおしゃべりしながらゆっくりゆっくり口へ運び、ほぼ完食しました笑 ああ幸せ…

しかし店内はおそらく満席で、みんな週末で嬉しいのかあちこちからワーワー話し声が聞こえてきました。店員さんは全員マスクをつけていましたが、食事を楽しむ客側は私たちをふくめみんなマスクを外しているので、お店側がどんなに感染対策を頑張っても、結局のところあまり意味がないような気がしてしまいます(- -;

不特定多数の人たちと2時間以上同じ空間の中にいたので、これから2週間ぐらいは家からあまり出でないほうがいいかもしれません。取り越し苦労に終わることを祈りますが、こんな心配がいつまで続くんだろう…