2020年2月27日木曜日

"En quarantaine"(タイムリーなフランス語)

新型コロナウィルスが心配な今日この頃ですね。フランスでも連日TVニュースなどのメディアで報じられています。

特にここ最近、お隣の国イタリアでの感染者が急激に増えたこともあり、あちこちで

en quarantaine

というワードを耳にします。このように書いて無理やり発音をカタカナにするなら「アン・カランテーヌ」(うーん、やっぱり無理がある!)、直訳すると「40ぐらいで」となりますが、ここでは40という数自体に意味はありません。

実はこの"en quarantaine"は歴史的な背景を持つ表現で、医学的な見地による「隔離、検疫期間」を表します。目下コロナウィルスの感染(が疑われている)者は2週間ほど特定の施設等で隔離されますよね、そのことを報道する時によく使われるのが"en quarantaine"なのです。例えば、

En Italie, 11 villes sont en quarantaine.
(イタリアでは11の都市が隔離状態だ。)

Il faut mettre les malades en quarantaine pour éviter la propagation du virus.
(ウィルスの拡散を防ぐために病人を隔離しなければならない。)

のように、動詞"être"(〜である)や"mettre"(〜を置く、入れる)と一緒に使われます。ではここで"quarantaine"(40ぐらい)がどこから来ているのかというと、歴史は中世にまで遡るそうなんです。当時、感染症の病人を40日間隔離するという決まりがあったことから、40の概数である"quarantaine"が「隔離」を表す言葉として定着したらしいです。


この表現を知らなかったら、どうしてあちこちから"en quarantaine"(40ぐらいで)と聞こえてくるのか、不思議で仕方ないですよね(^^;; 当時は40日間も隔離されていたのか…現在の14日間より厳しかったのね。

日本はようやく首相から大規模イベント等の自粛要請が出ましたが、イタリアのように思い切った"la quarantaine"を行ってほしいですね。判断は各自に任せるって、そんな責任逃れなことを言わないで…人命がかかっているのだから(T_T)

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