2018年12月24日月曜日

8年ぶりの映画館@Brest

クリスマス休暇に入り、時間ができて連日のブログ更新です。年末ということでイベントや外出も増え、更新の「ネタ」もいろいろあるもので(^^;;

12月23日は、日本人のお友達からお誘いをもらって映画を観に行ってきました!場所は単館系や海外の映画を扱うこちら、

STUDIOS@Brest (rue Jean Jaurès)

そして観に行ったのはなんと邦画、しかも話題作で気になっていた「万引き家族」!今年のカンヌ映画祭パルムドール受賞作品ですよー。フランス語のタイトルは"Une affaire de famille"(家族の事件)となっています。「万引き」に相当する言葉は無いかな…

実は「映画館で」映画を見るのは8年ぶり、久しぶりすぎて嬉しすぎて涙出そう。我が夫のバンちゃんは聴覚が敏感(?)で、場所によっては映画館の大音量に耐えられないことがあり、かれこれ10年ぐらい映画館には行っていません。

私が最後に映画を観に行ったのは、たしか8年前の年末@日本。妹と一緒に村上春樹の「ノルウェイの森」劇場版を観に行ったのが最後です。映像は綺麗だったけど、小説を5回は読み込んでいる私はやっぱり「なんでそこ端折るのー?」「なんでそこをそういう風に変えちゃうのー?」という憤りが多すぎて、うーんという感想でした。

さて本題に戻りまして、この日の映画館はクリスマス前日ということもあり(?)14時の上映ちょっと前に開館。早めに着いたので外でしばらく待ちました。ガラス戸を通して中を覗き込むと、猫が二匹座っている…!

館長さんか誰かの飼い猫でしょうかね?とても馴染んだ様子。

「万引き家族」はわずか2週間という短い上映期間なせいか、座席数がもっとも多い部屋での上映でした。中に入ると、ところどころにこんな座席が。
↓ ↓ ↓
二人掛けのカップルシート♡

真ん中の肘掛を仕舞うと、密着して映画を観ることができます(笑)一瞬いいなーと思ったけど、この席をわざわざ選んで座るというのはなんとなく照れるというか、恥ずかしいというか。「万引き家族」はカップル向け映画ではないので、このシートの利用者はいなかったように思います。

肝心の映画を観た感想ですが、一言でまとめるなら「深い」。世界のどこかで毎日起きている社会問題がテーマということに加え、「家族の絆」や「家族の幸せとは何か」についても考えさせられる、とても深い内容でした。さすがパルムドール、単純なホームドラマなわけがないです、1回観ただけではすべて理解できない深さです。

あとはとにかく、俳優さんたちの演技が素晴らしかった…とても演じているとは思えない自然さです。樹木希林さんの遺作ということもあって、映画館で観れたのはとても嬉しかったです。絶賛されていた安藤サクラさんの演技にも圧倒されました。特に泣きのシーン。涙を見られまいと繰り返し目をこするのですが、拭っても拭っても涙が流れてくる状況を「演じる」ってまさに神業です。本人はもう、その人物になりきってその人の気持ちでいたんだろうな…俳優さんって本当にすごい。

リリー・フランキーさんは福岡県出身で「東京タワー」を読んで以来好きだったし、後半急に登場した高良健吾くんは熊本市出身。九州の実力派俳優さんたちをフランスの端っこにある小さな映画館の大画面で見れて、勝手に親近感と誇らしさを感じて嬉しかったのでした(o^^o)

しかし「高良健吾」の名前がどうしても思い出せず、なぜか頭の中に「桐谷」という名字しか浮かばず、彼の登場シーンからエンドロールまでモヤモヤしてました(苦笑)目がキリッとしているから「桐」の文字が浮かんだのかなぁ…

脱線ばかりで長くなりましたが、「万引き家族」は観る価値ありです。日本でまだ上映されていたらぜひ。後味は決してスッキリしませんが、「家族」という人生の大事な要素について深く考えさせられる映画です。

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